ネットで小説を書いている人間が駄文を連ねる場所。

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 1551年。大和国の筒井家、筒井城にて。
「おねーちゃんに、かとくをゆずるのー」
 筒井順慶。昨年度、父の急逝により二歳にて家督を継いだ幼児であった。
「あうぅ……そ、そんなこと言われても……」
 順慶の無邪気な言葉は、突如として虚空から現れた少女、鈴ノ宮千晴に向けられていた。
 千晴は、恵一と一緒に高木の転送魔法を体験してみただけであり、本来ならば異世界に行くところを、間違えてタイムスリップしてしまったらしい。
 見たことのない衣類に身を包み、二人の従者を連れていた少女に、順慶はきゃっきゃとはしゃいで、すごく懐いてしまったのである。
「高木、てめえなあ」
 恵一が詰め寄ると、高木は「昨日、歴史小説を読んだのが不味かった」と反省した。つい、意識が戦国時代に向いてしまったらしい。
「まあ、こうなれば仕方ないだろう。そのうち、フィアかひとみが呼び戻してくれるだろうし、気楽に過ごそうじゃないか」
「あうぅ……でも、家督を継ぐって……」
「順慶様が元服するまでの期間、何卒宜しくお願い申し上げまする」
 千晴が難色を示すのを見て、筒井家家臣森好之が平身低頭する。
「麗しき天女様が顕現なされるというのは、この上のない吉兆で御座います。筒井は手が足らず、特に御館様はまだ幼い。しばし、その御力を我らにお貸し頂きたく存じます」
「で、でもあたし、そんな、大名なんて無理ですよぅ。高木さんや恵一にお願いします~」
「いや、俺は千晴のメイドだしな。主従関係ははっきりしてるぞ」
「大財閥の御令嬢なのだし、小大名程度の器、十二分に満たしているだろう。頑張れ」
「う……うぅ……わ、わかりました……」
 かくして、鈴ノ宮千晴はしばらくの間、筒井家の家督を譲り受けることとなる。


※そのうち能力公開します
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