ネットで小説を書いている人間が駄文を連ねる場所。

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うーん。活躍できないキャラもいたなぁ。
あと、高木の出番が多すぎたのも反省。

だから送るなって言ったんだよ。
今回でとりあえず、盛り上がるシーンはお終い。次回で最終回の予定。








Breakers! 7

 急なテトラの介入に驚いたのは高木だけではなかった。
 榊と佳奈の変態コンビもまた、流石に銃にビビってロールへの攻めを緩めていた。
「あふっ……はぁ、はぁ……ソルト、助けて!」
「あ、わかった!!」
 美々子の拳をいなして、ソルトが軽々と跳躍してロールの身体を抱きかかえる。散々に弄ばれてえらいことになっているロールに、ソルトは顔を真っ赤にしているが、ただでさえ全身性感帯が変態コンビに性感を高められてしまっているのだ。ソルトの腕の感触さえも、ロールは如実に反応した。
「ちょ、あふ……や、優しくしなさいよぅ」
「や、優しく……?」
 あられもない姿の少女にそんなことを言われては勘違いするしかないのが男の悲しい性である。胸に手を伸ばすべきかと迷うソルトに、ロールは容赦なく拳を見舞った。
「馬鹿、そういう意味じゃないわよ!」
「あ、そうだった」
 ソルトは大きく飛び退り、高木達と距離を取る。
 思わぬ苦戦に体勢を立て直そうと頭を捻るが、ロールが足腰の立たない状況では、いかんともしがたい。
 だが、それに反してロールは身体に宿った熱を楽しむかのように妖艶に微笑んだ。十三歳とは思えない。
「御礼を言わないとね……敏感になればなるほど、粒子を集めやすくなるわ。今なら、召喚ぐらいできるもの」
 ロールが今までにない勢いで粒子を集める。
 召喚魔法。それはロールの使う魔法の中では最上位に位置する高等魔法である。
 異世界の魔物を召喚するには大量の粒子が必要となるが、榊と佳奈のおかげで、いつもの数倍は粒子を集めることが出来そうだ。
「……来なさい、ローバー!!」
 イメージを最大限に高めたロールが叫ぶ。
 ばちんと空気がはじけて、高木は一瞬目を閉じる。召喚魔法かとすぐに判別はついたが、目の前に現れた存在を認識するのに、しばらく時間がかかった。
「マリモじゃないな……イソギンチャク?」
 高木の言葉は、概ね召喚された魔物の外見に対して正鵠を射たものだった。
 体長およそ5メートルほどのイソギンチャク。それがローバーという名の魔物の外見だ。
 しかし、そのイソギンチャクは突起物が異様に進化しているらしく、触手のようにうねうねと動いている。無数に生えた触手はどれも1,5メートルほどの長さであり、ぬめっと粘液をまとわりつかせており、大変にグロテスクである。
「触手キタコレ!」
 無論、喜んだのは佳奈と榊だけだった。
「ちょっと、アレ何よ!?」
 ミーシャが怒鳴るが、怒鳴られた刹那にもあれが何なのか知る術など無い。明らかにこの世の者ではないのだが、それにしてもこう、自信満々でロールが召喚したにしては、ちょっとダサい上に弱そうだ。
「突っ込んでみようか?」
「嫌よ、気持ち悪い」
 刹那の意見をばっさりと斬り捨てたミーシャが、ふと美々子を見る。美々子は頷いて、高木が投擲した日本刀を拾い上げると、見上げるほど巨大なローバーに斬りかかった。
 ざしゅう、と触手の一本に鋭い太刀筋で斬りかかるが、微かに傷が付いた程度で断ち切るには至らない。即座に銃を引き抜いて本体に弾丸を撃ち込むが、柔らかい身体に弾丸は飲み込まれるだけであり、ダメージには至らないようである。
 ローバーは異世界に棲息するれっきとした生物であり、特に魔物という類の者ではない。しかし、その特異な習性から魔物として認定されている相当な変わり種である。
 まず、地中にある二本の長い脚のような触手でゆっくりと移動して、本体は岩などの無機物に擬態する性能を持っており、人間と言わず、鹿などの動物を大きな口で丸呑みするという凶悪性を持っている。それだけならばまだしも、何よりも恐ろしいのはその繁殖方法である。
 他の生物の胎内を利用して繁殖するのである。無数に生えた触手は卵管が通っており、胎内に進入して卵を産み付けることができる。
 本能的に雄と雌を見分け、雄ならば食らい、雌ならば卵を産み付けるという習性があり、突っかかっていった美々子に、ローバーは都合の良い母体という認識をした。
 ぬるぬるとしめった触手が一斉に美々子に襲いかかる。そのうちの数本を銃で撃ち抜くが、痛覚が鈍いのか、ローバーは意に介する様子もなく、美々子の身体に触手を這わせる。
「ぬ……ちょ、くすぐったい……ひあっ!?」
 セーラー服のスカートを持ち上げ、触手が美々子の身体を弄ぶように這い回る。卵を産み付けるのに適した場所を探すため、丹念に身体をなぞるのだ。
 動きを封じるために、四肢を触手で絡め取り持ち上げる。突如として始まった空中触手プレイに榊と佳奈はごくりと唾を飲んだ。
「いや、助けろよ!」
 恵一が怒鳴ると、相棒の思わぬエロさに我を忘れて見入っていたミーシャが刹那の頭をどついた。
「突っ込んで!」
「ちょ、無茶言うな!」
 剣で切れず、身体を軽々と持ち上げる触手と、銃も効かない本体を相手に戦う術など無い。刹那が妙に頼りになる高木に目をやるが、高木にも流石に良い案が浮かばないのか、ぼうっと美々子の痴態を眺めていた。
「……普段強気な分、こういう姿が映えるなあ」
「何を暢気なこと言ってるのよ!!」
 ミーシャがついにブチ切れて、美々子を救うために武器も持たずにローバーに殴りかかる。
 案の定、触手プレイが二人に増えただけだった。
「い、いやああああッ!?」
「く、下着に入ってくるなァ!!」
 たまらないのは男性陣である。恵一と優一は紳士的に顔を背けながらも耳を赤くしており、高木と榊は躊躇無く凝視している。刹那はおろおろとしながらもやや前傾姿勢。ソルトもこっそりとしゃがみ込んでいた。
 蒼子や綾華は既に顔が蒼白であり、唯一まともなのは、最初からまともではない佳奈だった。
「う……羨ましい……」
 憧れの触手プレイである。どんなに望んでも魔物などこの世に存在するはずが無く、ましてやくまなく愛撫してくれるなど夢もまた夢。どれだけ焦がれても得ることの出来なかったものがそこにある。
 じん、と見ているだけで身体が反応する。今すぐ飛び出してしまいたいのに、ぞくぞくと背筋を登ってくる快感に脚が思うように動かなかった。
「い、行きたい……むしろイきたい……」
 自然と呼気も荒くなり、頬も火照る。もう限界だった。
 ぷつんと頭の中で何かがはじける。快感の波が押し寄せ、いわゆる絶頂を迎えた。
 ひくひくと小刻みに震える佳奈に、榊が「ちょっと負けているかも」と思ったときだった。突如として、佳奈ががばりと身を起こした。
 不思議なことに、今まで見えなかった光の粒のようなものが目の前に広がっているのだ。
「な、なにこれ……?」
 不思議そうに佳奈が光の粒に手を伸ばす。すると、無数のそれらがふわふわと佳奈の周囲に集まりだした。
 その状況を正しく理解していたのは、ロールと高木だけだった。
 粒子が佳奈の回りに集まっている。性的に敏感でなければ操ることの出来ない粒子である。
「想像だけで感じられるほど、敏感と言うことか……いや、これは使える!」
 高木がにやりと笑う。決して下心の笑みではない。
 佳奈の集めた粒子はロールのそれを遙かに超える。触れずとも感じる佳奈の変態性は、ロールのそれを軽く越えるのである。
 がつがつと理論を構築しはじめる高木の目には、佳奈と――蒼子が映っていた。
「大倉。清水にその粒子を渡せ!」
「へ?」
「うまくできたら、触手をペットにしてプレゼントしてやろう」
「任せろ旦那ァ!!」
 佳奈ほど扱いやすい変態もない。本来ならば不可能である粒子の受け渡しも、佳奈の変態パワーに不可能という文字が無い所為で出来てしまった。
 粒子って何、という状態の蒼子にしてみれば、突如として自分が名指しで指名されて、佳奈が熱い視線を注いでくるだけである。まさか自分があの痴態を晒すというのだろうかと、戦々恐々と高木を見た。
「安心しろ。お前に戦えとは言わん――ただ、想像するだけで良い。あのバケモノを吹き飛ばすような兵器をな」
 高木の言葉に、蒼子は意味はわからないまま、安堵の息をついた。
 よくわからないが、あのバケモノを吹き飛ばすような兵器ならばいくらでも想像できる。蒼子の脳内には数百種に及ぶ武器の情報や、設計図までが完璧にインプットされているのだ。
「デカブツにはデカブツ……あんなのを倒せる兵器は、これよッ!!」
 蒼子の脳内に浮かんだのは、愛してやまない機動兵器だった。
 ビームという存在しない兵器を使うことなく、現在の技術でも応用可能な一年戦争きっての名機。
「MS-06F。後期量産型ザクⅡ!!」
 蒼子のイメージは完璧だった。多くのムック本などから綿密な設計図を暗記しており、それらを実現可能なレベルまで蒼子自身が再設計しているのだ。
 全長17,5メートル。武器は120mmザクマシンガンとヒートホーク、さらにはシュツルムファウスト。モノアイもちゃんとピンク色に光るし、核エンジンも搭載済みである。
 蒼子のイメージを粒子が受け取り、その圧倒的な情報量を具現化していく。
 蒼子がイメージを終えた後には、目の前に鎮座する実物大――もとい。実物そのものであるザクⅡF型が雄々しくそびえ立っていた。
「あ、ああ……夢にまで見たザクが……私の目の前に……」
 思わず状況を忘れてうっとりと呟く蒼子だったが、他の全員は突如としてあらわれた巨大なモビルスーツに唖然としていた。驚くべき事に、ローバーですら一時的に美々子とミーシャを弄るのを忘れたほどである。
「……しまった。操縦できんな」
 ただ、高木だけがぽつりと呟いた。
 確かにザクならばローバーどころか、ロールやソルトですら難なく倒すだろう。しかし、そのザクを操縦する技術など誰も持っていない。
「遠隔操作とかできるのか?」
「ううん。そんな機能は無いよ」
 蒼子は高木の問いに自慢げに答えた。
 いかん、予想以上に蒼子がガンオタすぎたと高木が頭を抱える。
 どうしたらいいのだ、と起死回生の策を練るが、動かないザクなどただの鉄の塊でしかない。
 唸る高木に、ふと恵一が「そういや」と呟いた。
「綾華。お前、戦場の絆やってなかったっけ?」
「へ!?」
 恵一の言葉に綾華が間の抜けた声をあげた。
 戦場の絆。ゲームセンターにある巨大な筐体で、内部はリアルにコクピットを模している。
 いつか、恵一は綾華に「戦場の絆が面白い」という話を聞いたことがあったのだ。
「えっと……一応大将まで行ってるけど……あれって、かなり実際のコクピットと違うって話じゃ……」
「あ、一応操作方法は絆に準拠しておいたよ。そっちのほうが機動系の設計が楽だったから」
 完璧だった。恵一が高木を見る。高木も頷いて、ザクの脚部に取り付けられたコクピット開閉スイッチを操作する。
「この辺りはVガンダム仕様か……素晴らしいカスタマイズだ」
 コクピットに繋がる取っ手つきのワイヤーが降りてくる。恵一が綾華の手を引いて、取っ手を握らせた。
「頼むぞ、綾華大将」
「……やってやろうじゃないの」
 綾華の目は据わっていた。蒼子は自分の設計したザクが動くのだと目を輝かせ、コクピットに乗り込む綾華に熱い視線を注ぐ。
「アヤカ・スガワラ……ザクⅡF型。出るわよ!!」
 お決まりの台詞もきちんと言う。二本のレバーを握り、足下のペダルを踏み込んだ。
 ヴォン、とザクのモノアイが光る。各自が一斉に避難する中、綾華は正確な操作でヒートホークを構えた。
「いっけええッ!!」
 ザクの巨大なヒートホークが一瞬でローバーの本体を叩き潰す。圧倒的な熱量に生身の生物が敵うはずもなく、ローバーは一瞬で灰燼に帰した。
 ぼとぼとと落ちる美々子とミーシャをそれぞれ、恵一と優一が回収する。残るはロールとソルトだけだった。
「ちょ、何よアレ……ローバーが一瞬で」
「流石にあれと戦うのは無理だよ」
 呆然とする二人に、ザクのモノアイが向けられる。人間対モビルスーツ。そんなの勝負になるはずがない。
「逃げるわよ!」
「わかった!」
 すぐに逃避体勢に入るソルトとロールだが、それを黙って見逃すほどお人好しではない変態がいた。
「ふふ……あかんよ。逃がさへん」
「さあて……たっぷり遊んであげるよ」
 ロールの両脇から榊と佳奈の手が伸びる。一方、ソルトの横には高木が立っていた。
「ふむ、見たところ異世界から来たようだな。帰りたいのならば僕が協力してやるが」
「え、本当?」
「必要のない嘘はつかん主義だ」
 ずっとロールに付き従っていたのも、全ては元の世界に変える為であるソルトにしてみれば、この申し出は嬉しい。
 なんだかんだと世話になったロールは、恍惚の笑みで佳奈と榊の手に弄ばれている。
「……できれば、ロールも助けてあげたいんだけど」
「飽きれば解放するだろう。まあ、殺すほどの無茶はさせない」
 高木の言葉に、ソルトは頷いた。
「何。もうお終いなの?」
 ザクのコクピット内で、ザクマシンガンを撃てなかったことに綾華が文句を垂れていた。
コメント
この記事へのコメント
色んなトコから文献引っ張ってきましたね。
次で終了ですか……。
まぁ他に似たようなことするなら、制限をつけないとこうなるわけですね。
2009/10/15(木) 20:12 | URL | 月 #d3xRQPUk[ 編集]
もう何が何だかわかりませんね。
ザクは予想外にも程があります
2009/10/15(木) 20:53 | URL | 侍二号 #-[ 編集]
>二号さん
やっつけ仕事すぎですから
まさか自分もザクを登場させるとは思いませんでした

>月さん
そもそも無理を俺が楽しむという企画なのでw
こっそり次の話も書き始めています
ガンホーもw
2009/10/15(木) 23:43 | URL | 伊達倭 #-[ 編集]
開発は次回に持ち越しか~。
次回で最終回とは悲しい限りです。まあ、突発的な企画だからしょうがないと言えばしょうがないですが。是非ともまた開催してくださいね。

願わくば応募の中から昇格キャラがでることを。
2009/10/16(金) 02:03 | URL | 中村屋 #-[ 編集]
触手キターw しかも結構鬼畜だし
ザクが登場するとはw無敵ですね
2009/10/17(土) 00:43 | URL | 白いクロ #JalddpaA[ 編集]
>中村屋さん
 今後、二度と無茶をしないと誓いたいような企画でしたw
 ぶっちゃけ、昇格は大倉佳奈一本のような気がしますがw

>白いクロさん
 もう遊べるだけ遊んだ気分ですw
2009/10/18(日) 23:59 | URL | 伊達倭 #-[ 編集]
コウ・ウラキ、突貫します!
佳奈ですか。あいつはヤバそう……いやヤバい奴ですよ。
彼女が成長すればするほどノクターンになるのは必至。
ただ、一番被ってないキャラな感じもしますね。榊くんは……若干にてる奴いますね、かんがえると。

あ、前に言っていた次の企画ってなんですか?
ガンホーですか?
だとするとほぼ一年ぶりの更新ですね
2009/10/19(月) 00:16 | URL | 月 #d3xRQPUk[ 編集]
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